歯ブラシや歯間ブラシ、糸ようじの誤った使い方

21.5.12 水 23:08|posted by   

歯ブラシを選ぶ時どんな基準で選んでいますか?
ご自分の口の大きさや歯並びに合う歯ブラシを選ぶ事は意外と難しいのです。
歯茎の状態によっても適合する歯ブラシを選択する事は容易ではありません。
テレビなどの宣伝で毛先の細い歯ブラシや柔らかい歯ブラシを選んで、自己流の歯磨きをして、歯茎の炎症や化膿を進めてしまう場合も少なくありません。

口の中には多くの細菌が存在し、歯肉の周囲には炎症を引き起こす細菌も多数生息し、食物と一緒に押し込む事により炎症が重症化し、場合によっては歯周病の悪化を招く事もあります。
従って歯間ブラシや糸ようじの間違った使い方で、歯肉の状態を短期間に悪化させ、炎症の程度によれば抜歯を必要とされる事もあります。

良かれと思って選んだ歯ブラシや、歯茎の健康維持や挟まった食物を取る為に食後に習慣化させてしまう歯間ブラシ、糸ようじの誤用により歯周病の進行を早めて悪化させる場合もある事をご理解下さい。

歯ブラシの選択や使用法、歯間ブラシ、糸ようじの使用に関しては、必ず歯科医師、歯科衛生士の指導のもとに実施される事をお勧めします。


定期的な健康審査を行い、一年に数回の歯石取りや清掃は健康維持の為に欠く事はできません、そのような受診の際に指導をお受けになる事が大事で、歯科医院に足を運ぶ目的の一つでもあります。

湿度の低下と新型コロナウイルス

20.11.25 水 15:03|posted by   

気温が下がってくるにつれて部屋の温度を保つために換気ができにくくなります。また気温の低下と同時に大気の湿度が低下すると共に、暖房器具を使用する事での室内の乾燥が著しくなります。

湿度の低下は空気中のウイルスの浮遊を助長し、くしゃみや会話によるウイルスの飛散に大きく影響する結果となります。
飛散したウイルスは湿度が60%以上の場合は比較的早く床面や下の落下するのに比べて、40%以下の場合は長い時間空気中に浮遊し、感染しやすくなるとされています。

室内の湿度はできるだけ40%〜60%は最低保つ様に努め、可能であれば加熱式の加湿器を使用して、器具内にカビ等が発生しないように気をつけて下さい。

また設置場所は外気温に直接影響を受ける場所等(ガラス窓の前など)
はできるだけ避けて、なるべく室内の空気が循環する様な設置場所を工夫してください。


この事は、喉の粘膜が乾燥するのを防ぎウイルスに感染しやすくなる事を防止します、またマスクは同様に喉の粘膜を外気温から守り、自らの呼気により感想も防ぎます。

3蜜を避けて、自分の体の抵抗力が下がるような行動はしない事、タバコを吸うことによってウイルスの喉への吸着を助ける事から、速やかに禁煙を実行する事をお勧めします。

外から帰ったら、手洗いをして、歯磨きとぶくぶくうがいをして、その後にガラガラうがいを励行しましょう。

新型コロナウイルスへの対策

20.5.28 木 17:52|posted by   

新型コロナウイルスの感染は、咽頭粘膜のウイルスレセプター(ACE2)への付着から始まると言われています。

口腔内を汚れた状態にして、歯周病細菌などが多数存在する状態では、咽頭粘膜の粘液や繊毛がタンパク分解酵素の働きにより分解され、ウイルスレセプターが露出してウイルスが結びつき易くなります。

口腔内を清潔にする事、つまり歯石の除去を行い歯周組織の炎症状態を改善する事は、口腔内の細菌数を減少させる事に直結し、抵抗力の強化に繋がります。

新型コロナウイルスに限らず、咽頭粘膜への感染を防ぐためには口腔内の清潔が欠かせず、また確実な手洗いと口や鼻の周囲に触る習慣をできるだけ抑えるようにする必要があります。

外から帰ったら、最初に石鹸で手洗いを行い顔を洗って次にブクブクうがいをして大まかに消毒をし、その後歯磨きをしてからガラガラうがいをする順序が大切です。体調に気を配る事、睡眠をよく取る事、ストレスを貯めない事、そして顔や鼻や口の周囲に触ったら手洗い、そしてうがいが不可欠です。

熱中症と脱水

18.6.26 火 11:21|posted by   

気温が30度を超え真夏日になったり、35度を上回り猛暑日になると熱中症が増加します。

熱中症は体温調節機能が働かなくなり、全身の体温が上昇し汗が出なくなり、場合によっては意識障害を引き起こす場合もあり、重度の場合は命の危険性すら出て来ます。       熱中症は炎天下の外でだけ引き起こされるのではなく、締め切った室内で高温と高湿度によっても惹起されますが、主な原因としては水分(特に水)の摂取不足があげられ、脱水を伴うことが多いと言われています。高湿度のばあいは高い気温との相乗効果により、本来行われるべき皮膚からの水分蒸散による気化熱の放出が十分できず、体温の上昇を招き重症になる場合があります。

炎天下における長時間の直射日光の下での活動、特に日陰や帽子による頭部の保護を行わない場合は、体温調節機能に異常が起こり、体の表面からの水分蒸発が妨げられ、熱中症になることがあります。予防対策としては長時間の屋外活動を避け、十分な水の補給と適度の塩分の摂取が大事です。

成人が1日に必要な水は約2リットルと言われ、汗をかくような気温状況の場合は失われた水分の補給が不可欠です。大量の汗で体の水分が失われた時には、水の補填と同時にミネラル分(代表的には塩分など)も同時に補充する必要があります。もしこれらが適時に行われない時は体が脱水状態になり、熱中症の準備状態となります。脱水は夏だけに起こる状態ではなく、体に必要な水分(特に水)が不足している場合は冬の室内でも発生し、心筋梗塞や脳梗塞の引き金になることもあります。

おやしらず

16.5.6 金 10:11|posted by   

おやしらずは{親不知}辞書で引くと知歯または第三大臼歯の俗称とある。これは一般的な場合で歯科医療の現場では智歯という漢字を使う。説明には、「人間の最も遅く生える上下左右4枚の奥歯」とあり、退化傾向で智歯の歯胚(歯の細胞)自体存在しない人もいる。萌出場所が通常の歯列の最後部という事もあり、正常に萌出せず横になったり、斜めに出てきたり、また第四・第五大臼歯がある場合もある。更に歯ブラシが届きにくい事からむし歯になり易く、突然の激しい痛みや顎が開かなくなって歯科医院に駆け込む事も多い。最近の若者は頭蓋骨、特に下顎骨の発育が悪い事と高蛋白食等による歯牙が大きくなる傾向が相乗し、症状を訴える人が増えている。また歯列不整の原因にもなる事から、成人する前に顎全体のレントゲン写真を撮り、親不知の状況を確認しておく事も大事である。

抜歯は簡単に考えがちであるが手術の一つである。

骨折と歯周病

12.6.12 火 10:54|posted by   

女性は閉経前後から、女性ホルモンの分泌低下に伴い、全身の骨密度が急激に低下し始めます。

まるでスカスカのスポンジ状になり、骨の強度が減少する病気を骨粗しょう症といい、この疾患による骨折は脳卒中とともに、寝たきりの2大原因にあげられます。 また骨粗しょう症になると、歯周病が進行するリスクは2倍に高まるといわれています。

骨粗しょう症の発生率は、閉経後の50歳代から急激に増加し、歯周病で歯を失う年代と重なります。閉経期以降は、骨折に充分注意するとともに、歯周病を防ぐケアにも力を入れてください。


大人になっても、歯が丈夫であっても、また歯がなくて入れ歯でも、1年に2回の定期歯科健康審査を受けましょう。そして1年に1回は歯槽骨(歯を支えている骨)の検査を行いましょう。

中高年のむし歯

12.6.12 火 10:53|posted by   

むし歯と言えば子供たちの問題と考えられがちですが、実は中高年の人たちの中でむし歯で悩む人たちが増えてきています。

子供たちと異なり自分で歯磨きもきちんと行い、甘い物だけを食べているわけでもないのにむし歯が増えている人たちがいます。

子供たちのむし歯は砂糖の摂取と歯磨き不足が大きな原因ですが、中高年のむし歯は年をとることによって唾液の分泌が減り、汚れが歯の表面に付着し易くなる事が原因と考えられます。

その結果子供たちのむし歯とは進行の形態が異なり、歯の根元の部分で細菌に対して抵抗力が無い場所がむし歯になって根元から折れてしまう事が多くなっています。

高齢者になってからのむし歯で歯が折れた場合は治療による保存が不可能な場合が多く、やむなく抜歯にいたるケースも少なくありません。

フッ素によるむし歯予防は子供たちだけのものではありません、1年に2回の健診と予防を忘れずに

妊娠中の方へ

11.1.10 月 15:02|posted by   

妊娠中は口の中の衛生状態が悪くなりがちで、更に女性ホルモンの血中分泌濃度が高くなります。

歯周病原因菌のある種のものはその女性ホルモンを利用して増殖をするため、歯肉の炎症が起きやすくなります。この状態を妊娠性歯肉炎と言います。

歯周病にかかるとその炎症を起こしている歯肉から毒素や炎症状態を更に悪化させる物質が血液中に流入して、胎盤を刺激して胎児に影響を与えたり子宮の異常収縮を引き起こして出産予定より早産を誘発したり、胎児の成長が妨げられて、低体重児出産を起こしたりのリスクが高まります。

母親が進行した歯周病に罹患している場合、低体重児を出産する率は罹患していない場合に比べ7倍以上になると言われています。

歯周病の健診は妊娠する前でも、また妊娠中でも積極的に受け、出産のリスクを軽減する為に治療を受けてください。

歯の寿命・治した歯の寿命

11.1.10 月 15:02|posted by   

成人の歯の数は上下で28本ですが、40歳代でむし歯になっている歯や失われた歯の総数は15本以上、50歳代で17本、60歳代になると20本に達し、うち10本は抜け落ちてしまう。80歳代では半数の人が総入れ歯を必要としているのが現状である。

一方、治療を施して金属によるかぶせ物をしたり、詰め物をした場合は、その耐用年数は10年にも満たないのが調査によって判明した。

これは人工的に作った物が壊れるだけではなく、その処置を施した歯そのものが歯周病などにより抜け落ちてしまったり、二次的にむし歯になる為である。虫歯である・なしにかかわらず、1年に最低2回程度の定期点検は、歯を大切にするために欠くことのできない事である。

健康な歯を守る為に健診は必要不可欠、また治した歯の寿命を延ばす為にも、定期健診とプロによる適確な歯の清掃が鍵です

予防歯科というもの

11.1.10 月 15:01|posted by   

一般の医科の診療と比べて歯科の特異的なところは予防の分野である。内科や外科で特定の疾患に対して、風邪予防内科であったり、骨折予防外科というものは聞いた事が無い。

もちろん内科や小児科ではインフルエンザの流行に対して警報を出して、ワクチンの摂取を推進するが、この場合と歯科における予防歯科とは若干意味合いが違うのである。

歯科の場合2大疾患であるむし歯と歯周病に関しては、発生のメカニズムが解明されており、予防に対しての方法や対策は確立されている。

従って歯科の疾患においては予防が成功するかどうかは個人個人の認識に関ってくるのである。

予防に取り組む為に必要な事
  • 定期的な歯や歯ぐきの検査と唾液検査
  • 歯磨きを確実なものにする技術習得
  • むし歯や歯周病の仕組みの理解
  • 飲食物の影響を理解すること