妊娠中の方へ

11.1.10 月 15:02|posted by   

妊娠中は口の中の衛生状態が悪くなりがちで、更に女性ホルモンの血中分泌濃度が高くなります。

歯周病原因菌のある種のものはその女性ホルモンを利用して増殖をするため、歯肉の炎症が起きやすくなります。この状態を妊娠性歯肉炎と言います。

歯周病にかかるとその炎症を起こしている歯肉から毒素や炎症状態を更に悪化させる物質が血液中に流入して、胎盤を刺激して胎児に影響を与えたり子宮の異常収縮を引き起こして出産予定より早産を誘発したり、胎児の成長が妨げられて、低体重児出産を起こしたりのリスクが高まります。

母親が進行した歯周病に罹患している場合、低体重児を出産する率は罹患していない場合に比べ7倍以上になると言われています。

歯周病の健診は妊娠する前でも、また妊娠中でも積極的に受け、出産のリスクを軽減する為に治療を受けてください。

歯の寿命・治した歯の寿命

11.1.10 月 15:02|posted by   

成人の歯の数は上下で28本ですが、40歳代でむし歯になっている歯や失われた歯の総数は15本以上、50歳代で17本、60歳代になると20本に達し、うち10本は抜け落ちてしまう。80歳代では半数の人が総入れ歯を必要としているのが現状である。

一方、治療を施して金属によるかぶせ物をしたり、詰め物をした場合は、その耐用年数は10年にも満たないのが調査によって判明した。

これは人工的に作った物が壊れるだけではなく、その処置を施した歯そのものが歯周病などにより抜け落ちてしまったり、二次的にむし歯になる為である。虫歯である・なしにかかわらず、1年に最低2回程度の定期点検は、歯を大切にするために欠くことのできない事である。

健康な歯を守る為に健診は必要不可欠、また治した歯の寿命を延ばす為にも、定期健診とプロによる適確な歯の清掃が鍵です

予防歯科というもの

11.1.10 月 15:01|posted by   

一般の医科の診療と比べて歯科の特異的なところは予防の分野である。内科や外科で特定の疾患に対して、風邪予防内科であったり、骨折予防外科というものは聞いた事が無い。

もちろん内科や小児科ではインフルエンザの流行に対して警報を出して、ワクチンの摂取を推進するが、この場合と歯科における予防歯科とは若干意味合いが違うのである。

歯科の場合2大疾患であるむし歯と歯周病に関しては、発生のメカニズムが解明されており、予防に対しての方法や対策は確立されている。

従って歯科の疾患においては予防が成功するかどうかは個人個人の認識に関ってくるのである。

予防に取り組む為に必要な事
  • 定期的な歯や歯ぐきの検査と唾液検査
  • 歯磨きを確実なものにする技術習得
  • むし歯や歯周病の仕組みの理解
  • 飲食物の影響を理解すること

酸性の飲料とむし歯の関連

11.1.10 月 14:35|posted by   

健康食品として、酸性の飲料がいろいろと販売されていますが、体質改善やダイエットの為に良かれと思って毎日多量に摂取し、お口の中を酸性のままにして置くと、知らず知らずのうちに多くの歯がカルシウムの溶け出す事による、むし歯になってしまう事を知らない人が多いのです。

人一倍健康に関心があり、歯磨きにも気を使っていながら、いつの間にか歯と歯の間がもろくなって変色したり、歯の表面の光沢が無くなって白っぽくなってし まう人は、聞き取り調査によると特有の習慣がある事が分りました。共通する習慣とは、酸性の飲料を毎日1〜3回飲んでいる事、そして飲んだ後は特に歯磨き やうがいをしていないという事でした。

歯の表面のエナメル質は、酸性の物質(液体や粘調性物質)によりカルシウムが失われる事は、むし歯の成り立ちとして昔からよく知られています。歯の周囲に 溜まった糖分が細菌により分解され、細菌の作り出す酸によってカルシウムを溶かすので、歯磨きやうがいによる汚れ落としが大切であるのは明らかですが、食 品として摂取する酸性飲料が歯を溶かすとは皆さん思っていないようです。

酸性飲料のPHは薄めても3〜4程度で、十分カルシウムを溶かしだす濃度です。酸 性飲料をとる事が悪いのではなく、必ず飲んだ後歯磨きやうがいをしっかり行い、お口の中の酸性度を高くしないように気をつけたいものです。